~やらにゃいかんことばっかしだ!~
今回のジェリーさんの来日について、企画元は日本ギター音楽振興会ということになっていたので、連絡等はその代表である戸田さんと取り合うことになっていた。
6月5日、戸田さんにジェリーさんのライブのプロモートを引き受けたい旨を連絡し、了承を得る。ジェリーさんは10月頃来日することになりそうだとのこと。また、我々以外にもいくつかの団体がジェリーさんのライブのプロモートを引き受ける予定とのことだった。ジェリーさんの来日が実現すれば、秋にはジェリーさんの「ジャパンツアー2019」が始まる、そして、そのうちの長野公演を主催するのが我らザ・スクーターズというわけだ。
「うーん!こりゃすごいことが始まっちゃっとるぞ!」
さて、いの一番にやらなくてはいけなかったことは開催日の決定と会場の確保。開催日は10月の日曜日の中から決めることにした。会場については、どうせやるならと、ライブハウスではなく、公民館などのホールを借りてやるのが最善という結論になり、スクーターズの地元である松川町の中央公民館、スクーターズが単独ライブを行ったことがある中川村の中川文化センター、他に飯田市の飯田文化会館や、鼎文化センター、飯田市公民館などが候補に挙がったが、会場規模や館内施設、駐車場や使用料なども総合的に考えて、中川文化センターにしようということになった。時期的に収穫の秋であり、田んぼにリンゴにキノコに柿にと忙しい時期でもあるため、開催日はいろいろ悩んだ末に10月6日と決め、6月12日には予約を完了することができた。また、音響と照明についても、以前お世話になった方が今回も快く引き受けてくださることになり、予約ができた。
7月に入り、ジェリーさんの来日が正式に決まったとの連絡があり、いよいよ準備を本格的に加速するべく、メンバー内で役割分担を決め、準備スケジュール表も作成した。決めなければいけないこと、やらなければいけないことは山のようにあった。
まずはチケット。値段の設定、チケットのデザイン・印刷・裁断・ミシン目入れ、販売方法の検討、枚数管理方法の検討、プレイガイドへの販売依頼、中川文化センターでの販売依頼、インターネットでの販売手続きなどなど。販売開始日を開催日2か月前の8月6日に定め、この日に向けてこれらの作業を手分けしながら行った。
チケットを売るためにはポスターやチラシも必要になる。ポスター・チラシのデザイン、印刷、ポスター掲示または掲示のお願い、チラシの配布、置きチラシ設置のお願いなどは自分たちで行う。ちなみに、グラフィック関係はリーダーの奥様が中心になってやってくれた。本当に大感謝である!ポスターはA2判200枚、チラシはA4判4,000枚作り、地元周辺のコンビニや店舗、食堂、楽器屋、公民館など思いついたところはとにかくどこでも伺って掲示や設置のお願いをして回れるよう準備を進めた。
ジェリーさんの宿泊先の予約もしなければいけない。そして、我々にとって、コンサート後にジェリーさんとの交流会(兼慰労会)を開くことも、もう一つのビッグプランであり、このための会場の予約をしておくことも必要だった。ジェリーさんの負担を最小限にする必要があったので、宿泊先と交流会の会場は同じ場所が良いということで、地元松川町の温泉宿泊施設である清流苑に決め、何回かの打合せを経て予約することができた。
これらのことをしていた7月から8月にかけての時期は本当に忙しかった。打合せも何度もした。バンドとしては、6月から8月にかけて、地域の夏まつりなど7回のイベント出演のオファーがあり、その練習や出演もこなしていたので、それぞれに仕事もある中、まさに目が回るような忙しさだったが、それでもジェリーさんにもうすぐ会える、一緒に演奏ができるという想いもあって、メンバーみんなが充実していた時期でもあったと思う。
ちなみに、7月28日には、長野県大町市文化会館で行われたベンチャーズの60周年記念ジャパンツアー2019にももちろん足を運んできた。90年代とはまた違う今のスタイルのベンチャーズを楽しむとともに、そのステージを見て、改めてジェリーさんとのコンサートを成功させるぞという気持ちが奮い立った。
(つづく)